断熱と結露

断熱性は必要だがエコロジイにはつながらない。

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ある雑誌に、建築家で工学博士の吉田圭二先生の話が出ていた。

大変分かりやすく、いい話であり、同じ考えを持ちますのでここに紹介します。

 

『家の性能に対する関心の度合いが高まっている。まことに結構なことだ、家の性能にも様々な要素があるが、現在の関心は耐震性と断熱性に取り分けて高い。耐震の話はともかく、ここでは断熱性をテーマにする。 日本の家はごく近年まで断熱という言葉さえ使われることがなかった。高度成長経済期が始まる頃までは、夏暑いのは仕方ないとして、冬の寒さはコタツに潜り込んでいるよりない性能貧弱な家であった。

家の中に居ても寒さを耐え難いことの凶器は、隙間風の多さと先ず考えられた。木製の建具に変わってアルミサッシが急速に普及した。暮らしてみると今度は内部結露が頻発した。硝子は当たり前だが、天井や壁からも水滴が落ちてくる。こりゃ大変だと断熱の必要性に気がつくわけだ。もう今では天井や壁に断熱材を入れ、ペア硝子にすることが常識だ。なのに何故また断熱性が問題になってきたのか。

それは断熱性に気密性が加わって室内の密閉状態が酸欠を起こす程にまで高まって来たからだ。室内で裸火を使うことはすこぶる危険だ。ここでオール電化が始まる。

オール電化が健康住宅の旗印のように言われる。室内を二酸化炭素で汚染しない点では確かにそうだ。しかし、住んでいる人間が汚染源になる。つまり自殺用密閉容器になることだ。これを避けるために24時間換気が求められる。(中略)

そのままで居れば自殺用密閉容器だから窓を開けざるをえなくなる。窓を開けて外の空気を吸ってみる。心身共に清浄化する気分になる。密室から解放された気分である。これがエコロジイ、日本語で言えば環境共棲。生を自然に預託した生物本来の生き方なのである。

断熱は環境の悪なる時に生活空間を防衛するための、家が持つべき基本的性能だから善だが、気密性なる悪女が現れて結婚させられたから同罪になってしまった、という比喩が適切であろう。

機密性は自分だけでは単なる密閉された箱を造るだけの無用な者だから、断熱性と結婚しなければ世に出ることができなかったと考えれば、この悪女も哀れに思えてくる。

この悪女の哀れさは、窓を開ければたちまち雲散霧消してしまう儚さにもある。(中略)

密閉生活の害毒から脱出することはごく簡単、窓を開けて暮らすことだけの事だ。しかし四六時中家を開け放して暮らすことは不可能だ。

寒さは人によって感じ方が違う。寒い地方より暖かいところに住む人の方が多きこともある。断熱性も気密性もその性能レベルがあって数値で示されているが、レベルが高い方が優れていると思いこんでしまったら、密閉生活に引き入れられてしまう。要注意だ。自分の体感温度を物差しにすればよい。』 以上

 

私はこの数年、県立大学の環境学科研究所の先生と浜松医療センターの元院長、静岡県産業環境センター部長、他塗装会社社長、等々の人達と室内環境・化学物質・シックハウスについて研究を4年ほどしました。自ら室内化学物質測定や建材の発生する化学物質測定も沢山しました。シックハウスについては相当詳しくなりました。浜松市内のこの業界では負ける人はいないと自負します。

以前、この会で日本の人間のアレルギーの歴史について勉強したとき、高度成長期に共に増加している事を知りました。昭和の30年代まではアトピーとか花粉症とかは無かったそうです。結局住宅の気密化の歴史と共にアレルギーとの戦いが増加しているという話でした。

単なる高気密化住宅は二酸化炭素中毒の危険性を増し、人間からでる汚染物質を含め室内からでる化学物質に対する危険性を増しています。 死を招く恐れもあるし(事実そのような一酸化炭素中毒事故は沢山あります)、化学物質過敏症などになってしまう確率が高くなるのは確かです。以前にもお話ししましたが、24時間全館機械換気システムが絶対条件です

私は今後の日本の建築は特にここ温暖の地静岡では、冬の断熱にナーバスになって必要以上に断熱性能を高め、高気密高断熱にすることは返って、夏の冷房費を上げるだけの愚策となってしまっていると思っています。 実際、静岡の地での次世代省エネ基準住宅は、その下のランクの断熱住宅より、エネルギー効率が下がる、すなわちランニングコストがかかるという文献を何度か見受けます。

今、暖かいこの地静岡に住む私達が求める住宅は、高気密高断熱住宅では無いのです。外張り断熱の家では無いのです。

そこで、なかけんハウジングでは夏の遮熱にこだわった省エネルギー住宅考え出しました。
今後オプション仕様を発表します。
冬暖かく夏涼しく冷房費が今まで以上にはかからない遮熱住宅の家「静岡の家」こそが私達静岡の人が求める家です。
この次にその仕様をお話しします。

遮熱・省エネ住宅

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断熱に過剰に費用かけるより、ここ浜松地方では、またこの気温上昇の時代には、夏の暑さ対策に神経を使うべきです。

今日は、「遮熱に費用掛けることの方が、省エネ住宅になる」 という省エネ住宅ついて話します。

PDF気温データをみてください。
気温データ2.pdf

浜松市の気温は、この110年で
一日の平均気温の年間気温で1.5度
一日の最高気温の年間平均で1.0度
一日の最低気温の年間平均で1.9度
この37年の間で
年間最高気温の10年間の平均で1.2度
年間最低気温の10年間の平均で1.0度

いずれも、どれを取っても上昇しています。
当然この傾向はまだまだ続くと思われます。

昨年は1年間で1度も零下を記録していません。

これは浜松気象台が最低気温の記録を取りだした1961依頼初めての事です。過去に零下が1日もない年は1度も無かったのです。

このような、温暖の地浜松近郊で、このような温暖化傾向のなかでは、これからの家づくりは冬の断熱性能を神経使うより、夏の快適さを狙うことこそが、省エネ住宅になると私達は考えています。

では、どうしたら夏省エネに成るのでしょうか。

この1年間あらゆる方面から資料を集め、サンプルを取り寄せ検討してきました。

結果、今までの充填断熱工法を維持し、その上で、外周面に遮熱シートを施工することにしました。

この遮熱シートは国内での流通は未だ少なく、高価な価格で販売されています。各方面と折衝し、またその品物を検討してきた結果、アメリカの商社に直接折衝してある遮熱シートを国内販売価格の1/4で仕入れることができるようになりました。

この遮熱シートは空気層の両面にアルミシートを貼り合わせた厚み8mmのシートです。

このシートは輻射熱の97%をカットします。要するに反射してしまいます。
しかもR値も2.4㎡・K/Wの数値をだします。

メーカ実験では、夏の日中(35度)で室内外温度差、在来木造住宅で2.5度
このシートを屋根・外壁施工した家での内外温度差は6.5度にもなりました。
さらに高気密高断熱工法の住宅ではなんと1.0度の結果が出ています。
高気密高断熱住宅は冬暖かく、夏熱すぎる住宅という結果が出てます)
このシートは単に張るだけではなく、その施工方法にノウハウがあります。アメリカの商社からの技術者の指導で最近その仕様も決まりました。

この冬から、なかけんハウジングではオプションとして、 「遮熱によるの省エネ住宅仕様」を取り扱うことにしました。

詳しくは、加藤までお問い合わせください。

間違った外張り断熱の考え

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昨日は、日曜日でしたが、殆ど1日お仕事でした。(^○^)

おかげさまで、午前中1件契約を取り交わすことができました。
今月は4件か5件の契約ができそうな様子です。
忙しい状況が少しずつ実績に変わってきています。

さて前回、 「断熱性の優劣に関しては、充填断熱工法の方がいいとか、外張り断熱工法の方が優れているとかいうものではなく、断熱材の数値と厚さで判断すべきです。」
そして、 「施工性や後日のメンテ、そしてその費用に見合った仕様か良く検討してください。」と言うご説明をしました。

今日は、さらに話を進め、間違った断熱の考え方をお話しします。

外張り断熱工法には、気密施工がしやすいという別のメリットもあり、外張り断熱工法全部が否定されるものではないので注意してください。

ただし、最近外張り断熱工法の家を施工して、全館空調システム(気調システムといいます。1軒当たり150万円ほどするシステムです)を施工しない会社が沢山あります。

私にはこれこそが受注目当てだけの、外張り断熱工法の営業で、お客様の為になっていないと思っています。

悪く考えると、外張り断熱がさも充填断熱工法に比べ暖かいかのようにお客様に勘違いさせ、自社を売り込んでいるように思えます。

実際、私が接客したお客様で、「なかけんハウジングは外張りが標準じゃないんだ、私は暖かい家が欲しいので、それは問題です。」と行ってきた方が何人もいます。
「某浜松市内の会社がそう言っていました。」
「TVで大和ハウスが宣伝しています。」
等、そのような話はきりがありません。

外張り断熱工法の家は、気密を保ち、全館空調して、どこの部屋に行っても暖かい。夜起きてトイレに行っても、トイレの中もその道中の廊下もみなが暖かいから快適で過ごせると言うのが本来のあるべき施工の姿です。

寒い地方では(浜松市近辺ではあまり関係しませんが)冬の夜に寒い中トイレに起き、血管がキューと縮みます。お布団に戻り横に成った瞬間に血が勢いよく脳血管に流れ込み、縮まった脳の血管が破裂する脳梗塞が多く発生します。

事実、江戸、明治、大正時代はこの手の死亡例が本当に多かったようです。

このような事故を解消しようと考えられたのが、外張り断熱工法の高気密高断熱住宅の全館空調システムの住宅 なのです。

外張り断熱工法だけ採用して気調システムを採用しない家など、何のための外張り断熱の家か全く分かりません。
それどころか、この地方では、外張り断熱工法だけの家では、夏にかえってそうでない家より室温が下がらず、冷房負荷が高くなり、よけいにエネルギーがかかってしまうという報告が出ています。

しかも、気密が高く、常時換気システムを動かさないと一酸化炭素中毒事故を起こす危険が非常に高いです。

事実、高気密の家で完全に換気を止め、ダイニングでカセットコンロを使うだけで、一酸化炭素中毒事故を起こすと言われています。

さらに、市内には24時間換気を第3種換気システムにしている、もっと訳の話からない外張り断熱施工の会社があります。

これ以上の批判じみた話はちょっとマニアックなのでやめにしておきますね。

やぁ、ちょっと熱く成ってしまいました。
売れればいいという営業方針の会社がどうしても怒れるのです。

是非、間違った外張り断熱の考えに洗脳されないよう注意してください。

断熱に過剰に費用かけるより、ここ浜松地方では、またこの気温上昇の時代には、夏の暑さ対策に神経を使うべきです。

次回は、「遮熱に費用掛けることの方が、省エネ住宅になる」 ということついて今考えている事を話します。

外張り断熱工法の問題

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前回お話しした内容の復習をします。

次世代省エネ基準についてお話しをもう一度します。

次世代省エネ基準
次世代省エネ基準.pdf


次世代省エネ基準において、充填断熱工法では、住宅用グラスウール24Kや高性能グラスウール16KはB類に分類され(λ=0.040~0.035)、100mm壁内に充填すればよく、また施工性にも何の問題もありません。よく使われる仕様です。

しかし、一般的に外張り断熱工法に使われる(株)カネカの押出ポリスチレンンフォームカネライトフォームスーパーEⅢや、アキレス(株)の硬質ウレタンフォームアキレスボードなどはE類(λ=0.028~0.029)になります。これらを使って外張り断熱工法の住宅を施工し、次世代省エネ基準満たす為には50mmの材料を使用すれば同等と評価されるます。

ここで、外張り断熱工法を図で下記に案内します。

pdf
外張り断熱工法例.pdf

2通りの絵を出しましたが、実際には外張り断熱工法の家では桁上断熱の工法(天井断熱と言います)を取ることは少ないです。殆どが屋根断熱の工法を取り入れています。弊社もそうです。

ここで上記の次世代省エネ基準のPDFをもう一度みてください。

たとえばB類の断熱材を使用するとき、充填断熱工法では天井断熱を採用することが多いのですが、この時180mmが必要です。屋根断熱では充填断熱工法でも、外張り断熱工法でもさらに30mm厚く210mmが必要です。

これは、屋根断熱は天井断熱に比べ、屋根裏の空間を暖房しなければならず、暖房容積が増えます。また、冷たい外気と接する面積も増えます、その結果外気へ逃げる熱も増します。そこで、次世代省エネ基準では屋根断熱は天井断熱に比べ15%増しにしています。

外張り断熱工法では断熱材メーカーなどの提唱のせいで、家全体を同じ断熱工法にしようとして殆どが屋根断熱です。
そのため天井裏も暖房領域に入れてしまっています。

壁の外張り断熱工法の場合、絵の通り柱、梁の外側に数十ミリの断熱材を張り付けます。その後外壁材止めようの下地材を、断熱材を貫通して柱、間柱に専用ビスで止めます。実はこのビスが相当の長さに成ることが問題となります。
このとき断熱材は空気層のようなものですから、断熱材の厚み分だけ外側に浮いた状態になります。

外壁の重さ全部をこのビスが担当します。錆や打ち止め不良、良きせね荷重が外壁にかかったとき、外壁がずれ落ちる可能性があります。

私の経験では、50mmの外断熱材料を張った上に、外壁をビスだけで留めることは(正確にはビス留めした下地+外壁)心配で施工できません。
各住宅会社さんも、外張り断熱工法と言いながら、外張り断熱材の厚みが30mmとか35mmとかを使用しているところが多いです

別に、次世代省エネ基準を目差しているわけでないでしょうから、いけないことではありません。しかし、外張り断熱工法が暖かいと間違って営業してはいないでしょうか。

次世代省エネ基準に合格するように施工したいとき、E類のボードを外張り断熱工法を施工する場合は50mmのボードが必要です。
これは外壁にずり落ち等を考えると施工が大変難しいし、どのような施工法でもリスクがあります。

ですから市内の外張り断熱工法標準仕様のある○×住宅会社さんも30mmで施工しています。
費用はグラスウール充填に比べ材料費、施工費で100万円程度のUPするのですが、厚さは規定の3/5しか満たしていません。

次世代省エネ基準に合格するように充填断熱工法でB類の断熱材を壁内に充填する場合100mmでOKで、施工に問題もなく簡単に行えます。材料費も安く私は手間代のUPは請求していません。


断熱性の優劣に関しては、充填断熱工法の方がいいとか、外張り断熱工法の方が優れているとかいうものではなく、断熱材の数値と厚さで判断すべきです。

そして、施工性や後日のメンテ、そしてその費用に見合った仕様か良く検討してください。


暖かさの検討をするときは是非参考にしてください。

充填断熱と外張り断熱との比較

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毎日が充実しているというと、聞こえが良いですね。
そうです。朝から晩まで充実しています。本当にありがたいことです。

昨年末28日に、動物病院併用住宅の見積依頼が入ったかと思っていたら、HPを通じて昨日予算1億円の動物病院の見積依頼が入ってきました。

ここの部署で、この秋お引き渡しした、島田市の動物病院併用住宅の物件を知っているのでしょうか。たて続きに2件の動物病院が入ってきました。

総合建設業の良いところですね。木造と鉄骨の住宅を中心にして営業していていますが、この部署の人間は、コンクリート建築にも、住宅以外の店舗物件にも手慣れています。
経験の無い工事でも、建築工事部に応援を頼めば必ず経験者がいます。

設計で、私が分からない物件でも、中村建設本体にあるもう一つの建設関係専用の設計部にお手伝いをお願いすれば設計も経験の無い物はありません。

恵まれた環境にあることが、沢山の仕事の依頼に繋がっているのもあるのでしょうか。
で、忙しいんですね。

さて今日の本題、昨日の続きをお話しします。

次世代省エネルギー基準を例に断熱材の厚さの比較から、充填断熱工法と外張り断熱工法との断熱性能の比較をしてみたいと思います。

平成4年に告示された新省エネ基準では充填断熱工法の住宅と外張り断熱工法の住宅と分けて考えられていませんでしたが、平成11年告示の次世代省エネ基準では分けて考えられています。

しかし、余談ではありますが、以前からお話ししているように、この地区Ⅳ地区は茨城県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、山梨県、岐阜県、南は徳島県、高知県、佐賀県、長崎県、等までが一緒のⅣ地区として同じ断熱材厚さを要求しています。

私の家内の実家氷見市のある富山県では富山市で2007年の1年間の平均の最低気温が10.9℃1年間の最低気温が-2.3℃

それに比べて浜松市の1年間の平均の日最低気温が13.3℃、1年間の最低気温が1.0℃と平均最低気温で2.4℃、最低気温で3.3℃の差がある地区を同じ規格でくくるのはいかがなものかと思うのです。

下記の表はまた追って説明します。後日最近の温度上昇問題で説明します。

参考温度記録
気温データ.pdf

さてここで、本題の充填断熱工法外張り断熱工法の比較をします。

次世代省エネ基準及び新省エネ基準
次世代省エネ基準.pdf


ここのA-1というと、一般的な10Kg/m3の住宅用グラスウールなど断熱材がそうで、熱伝導率λ=0.052~0.051です。そのA-1類でみると充填断熱工法では壁の充填は115mm必要とし、外張り断熱工法では外壁に90mm必要となっています。

充填断熱工法では壁の柱間に充填するために、熱伝導率の低い木部(0.1W/m・k)が17%程度あり熱が逃げます、昨日お話しした熱橋です。
また外張り断熱工法に比べ隙間からの熱損失もあり、断熱材の厚さは充填断熱工法が外張り断熱工法より30%程度厚くする必要はありますが、それを守れば同じ機能と評価されています。

この基準が表す通り、外張り断熱工法だから暖かいと言うわけに一概に言い切ることができません。

充填断熱工法でB類を使用し壁に100mm充填した家と、高性能断熱材とうたいながらD類の断熱材60mm必要なところ、50mmを外張りに使用している外張り断熱工法の家では充填断熱工法が有利と、この次世代省エネ基準ではが判断してくれます。

このように、断熱性の優劣に関しては、充填断熱工法の方がいいとか、外張り断熱工法の方が優れているとかいうものではなく。断熱材の数値と厚さで判断すべきです。


これらの話でお分かりの通り、暖かさの基準は、断熱材の熱伝導率とその厚さで決まります。

外張り断熱工法と充填断熱工法


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ご無沙汰していました。

新年から大変物件に追い掛けられて、うれしい悲鳴を上げています。

今月4件の契約を予定しており、その設計やら、見積やら、で計画のお客様の仕事も後回しに成ってしまっています。
このブログを見ていらっしゃる、私のお客様がいらっしゃいましたら遅れていることを公の席でお詫び致します。
申し訳ありません。蓮嶺廉

今年最初は年末からの続きで断熱のお話しです。

先日の内容に、身近で少し質問がありましたのでもう一度外張り断熱工法充填断熱工法の内容を説明します。

充填断熱は柱や間柱のあいだの空間に断熱材を充填する形の断熱で、世界中の木造住宅で一般的に行われています。

壁は断熱材を詰め込んだ部分と柱などの木材部分で構成され断熱面の一部に木材を混ぜ込んだ構造となります。

木材は断熱材の約1/3のR値しかないので、断熱材部分に比べ木材部分の方が熱が逃げやすいことになります。

これを熱橋(ヒートブリッジ)と呼びます。

外張り断熱では、柱や間柱の壁空間は空洞にしたまま、柱の外側から断熱材を張ります。こうすると、断熱材が壁全面を覆うので、木材が混じらず断熱材の性能がそのまま期待できます。

外張り断熱工法の例
外張り断熱工法例.pdf

こうしてみると、外張り断熱工法の方が良いようにみえますが、R値が同じ断熱材(すなわち同じ厚さ、同じ熱伝導率の断熱材)を張った場合のことで、実際にはすこし違います。


新省エネルギー基準や
次世代省エネルギー基準では、
断熱材の種類はA-1A-2と分けられています。

日本の地区はⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ地区と分けられています。
これ自体私はおかしいと思っているのですが、以前にもお話しした通り、雪が何センチも積もり、石川県、富山県、山梨県とここ浜松市が同じⅣ地区に入れられ、同等の設計しなければならないことがです。

この件については、また日を改めてお話しします。

断熱材はこの分類は熱伝導率の数値によって分けられています。

熱伝導率    分類
λ=0.052~0.051   A-1

λ=0.050~0.046   A-2

λ=0.045~0.041   B

λ=0.040~0.035   C

λ=0.034~0.029   D

λ=0.028~0.023   E

λ=0.022以下     F

となっています。

これらのこの分類比較を中心に外張り断熱工法と充填断熱工法では暖かさの比較はできないことをお話します。

断熱と結露(7)    


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「外張り断熱工法」  「充填断熱工法」 で暖かさの違いはでません


断熱と結露(4)でお話しした通り、外張り断熱工法と充填断熱工法に暖かさの差を論じるのは間違いです。

もう一度、確認しましょう。

結露及び気密の問題を論点から外すとします。

今回外張り断熱工法と充填断熱の暖かさの差を再度取り上げるのも、私のところに「暖かくして欲しいから絶対外張り断熱工法」と行ってきた方がいるからです。


その方どう説明しても、どこかで仕入れた知識(どうもどこかのブログらしい)を信じきって私の説明を、言い訳に取ってしまって信用しません。

今は、メーカーや自社製品の良い点を並べ立てて、他社製品を批判する者を信じ切っている人がいます。

市販されている営業用の断熱系の本を一方的に信用してしまっている人います。

ベストセラーとなっている『いい家が欲しい』などは、本当に外張り断熱工法の家を売りたいだけの本です。

10月に東京で前の財団法人建築環境省エネルギー機構環境部長さんの講演を聴きましたが、この本を批判していました。

この本の中の一節ですが
『 「外断熱」、「内断熱」の違いを知らないで家造りをすることは、ブレーキとアクセルの違いも分からない人に車を運転させるようなものだ。 一流とされている設計士、建築家ですら、無知、無関心、無頓着の人が多い。 』

などと自信満々に書いていますが、この方、内断熱充填断熱を間違えています。

内断熱工法は私のブログ『断熱と結露(6)』で話しました通り、RC壁などの内側に施工する断熱工法のことです。ここで言っているのは充填断熱工法のことです。

正確には外断熱でもなっく、外張り断熱です。

こんな間違いも平気で他の設計士を無頓着と責めています。

少し熱く批判しましたが、本当に営業のために何でも強気で説得している人がいるので注意していただきたい。

あまりに素人さんが、間違いを信じている断熱知識と思うからです。

外張り断熱工法にはそれなりの良さは沢山あるのだけれど、暖かさだけ言うのならば少し違うと説明したい。

暖かさは断熱材の持つ熱伝導率の差で優劣が決まります。

熱伝導率が小さいほど断熱材の性能は良くなります。

熱抵抗値(R値)で言う場合も多いです。

R値は抵抗値ですから大きいほど断熱性能は高くなります。

厚さ100mmの断熱材のR値は
R値=厚さ0.1(単位:m)÷ 熱伝導率   で出すことができます。

次回は
次世代省エネルギー基準を例に断熱材の厚さや比較から性能比較のお話しをします。

住宅の断熱設計を考える

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内断熱と外断熱の基本的構造

内断熱.BMP

内断熱工法と外断熱工法の長所と短所

内断熱工法
1. コストが安い
2. 暖冷房の所定温度に達するのが早い
3. 断熱材でそとに嵩張ることがない
4. 外装材の問題で少ない支持方法も通常方法が取れる

外断熱工法
1. 熱橋が少ない
2. 構造躯体の熱容量が活用できる
3. 構造躯体を保護できる
4. 断熱改修が容易


外張り断熱工法と充填断熱工法の基本的構造

充填断熱.BMP

外張り断熱工法と充填断熱工法の長所と短所

外張り断熱工法
長所
1. 断熱・防湿・気密の正しい施工が容易である。ただ、発泡プラスティックの場合角欠けや紫外線による劣化に注意する必要がある。
2. 配線や配管による防湿気密層への穴明けが少ない
短所
1. 外壁や屋根の断熱材の厚さを増した場合、多層張りが一般的なため断熱工事の手間が増える。
2. 断熱厚が厚く、外装材の自重が大きい場合、外装材を取り付ける下地材の構造に工夫が必要である
3. 高所作業となる屋根においては作業の安全管理が重要で、強風地域における軒先の取付方や屋根下地などの工夫が必要である。
4. 施工費は高めである。

充填断熱工法
長所
1. もともと、柱、間柱からなる空洞部分を断熱するため、施工費が安い
2. 住宅が嵩張らず、価格の高い土地の有効活用ができる
短所
1. 断熱・防湿・気密層の施工には、施工について施工者がなれている必要がある。ただ基本を理解すればそれほど難しい施工ではない。

住宅の断熱設計を考える

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先日、10月11日 NPO法人建築技術支援協会主催の「住宅の断熱設計を考える」というセミナーを受講してきました。

講師は(財)建築環境・省エネルギー機構の(前)企画・環境部長
そこで、勉強してきたことを加えて今後話を進めたいと思います。

ここで、もう一度話が戻る部分もありますが、断熱設計の基本から整理したいと思います。


断熱材とは

1) 私達の中で、最も熱を通しにくい性質を持っているのは「動かない空気」です。断熱材はその繊維や気泡によって空気を動かないようにし、その空気の断熱性によって、その特性を発揮している。
2) 空気の代わりに特殊なガスを封入したものもある。
3) 密度が低く、軽いもの、厚さが暑いものほど断熱性が優れている。
4) 通常、熱伝導率0.6W/㎡K以下のものを断熱材と呼んでいる。


断熱材の種類

1) 無機繊維系断熱材グラスウールとロックウールがある。硝子を溶かして繊維状にしたものがグラスウール。鉱滓を溶かして繊維状にしたものがロックウールであです。

2) 発泡プラスティック系断熱材ビーズ法ポリスチレンフォームと押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォームなどがあり、それぞれの樹脂を発泡さえて細かい泡の中に空気やガスを閉じこめた断熱材である。通常硬質の板状ですが、硬質ウレタンフォームは現場で吹きつけたり、充填したりすることもあります。

3) 有機繊維系断熱材
セルロースファイバーやインシュレーションボードなどがあり、最近では自然繊維として羊毛が使われるようになった。セルロースファイバーは古紙の木質繊維を解繊したもの。インシュレーションボードは木質繊維を解繊し、ボード状に加工したものです。

断熱の工法

1) 外断熱工法
鉄筋コンクリート造など、熱容量の大きな躯体の外側に断熱材を施工する方法

2) 内断熱工法
鉄筋コンクリート造など、熱容量の大きな躯体の内側に断熱材を施工する方法

3) 外張り断熱工法
木造住宅など、熱容量の小さな躯体の外側に断熱材を施工する方法。

4) 充填断熱工法
木造住宅など、熱容量の小さな躯体の構造部の木材間に断熱材を施工する方法。


以上が国の省エネ基準で用語として決められていることだそうです。

今良く売られている、「いい家が欲しい」の中で使われている外断熱工法は外張り断熱工法のことであって、基本から言っていることが間違っている。と講師の先生の指摘がありました。所詮、その程度の素人本だと、断熱を研究して世界各国の事情を見て回った先生からすると、素人がプロっぽい顔して本を出していることが怒れるようでした。
以下に自分の造っている住宅が売れるための本であって、決して専門書ではないと言いたいようでした。

次回に続く。

外断熱と充填断熱に暖かさの差はない



家の断熱の方式には外(張り)断熱方式充填断熱方式内(張り)断熱方式があります。

コンクリート住宅、マンションでは内断熱方式もありますが、一般戸建て住宅では外断熱方式と充填断熱方式の2つがあります。
外断熱方式は、家全体を外壁面と屋根面で断熱するものです。

外断熱では室内側に防湿シートは張らず、柱間も空間にします。柱の外壁面に防湿シートを張って、断熱材(硬質材が多いです)を打ち付けます。その外部に通気シート+胴縁を打ちサイディングを張る方式となります。

屋根は垂木間に断熱材を敷き詰めます。

こうして、家中をすっぽり断熱材で覆い込みます。
冷暖房方式としては全館冷暖房方式にしないと、外張り断熱工法を選択した意味が薄くなってしまいます。家中トイレも、納戸も、屋根裏でさえ同一温度に成るような仕組みになります。

寒い地方では部屋を一歩出たら、外気みたいに寒いのでは困ります。夜トイレに行く時、寒さに震え、血管がきゅーと縮んだ後、部屋に戻って布団に横になると急に細くなった血管に血が送られ、脳梗塞になる(>_<)  なんて事態陥る可能性が出るわけです。

それを防ぐために、「家中どこへ行っても同一温度にする」を言う発想から生まれたのが、外張り断熱方式なのです。

充填断熱方式は柱間に断熱材を充填、その室内側に防湿シートを張ります。外壁は柱に通気シート(防水性通気シート)を張りその上から胴縁という木材を打ち、外壁材(サイディング、鉄板等)を張ります。

一般的には屋根面の断熱は行わず、天井裏に断熱材を敷き込みます。

ローコスト住宅では外気に接する天井面だけ敷き込むメーカーもあります。なかけんハウジングでは1階も2階も全ての天井裏に断熱材を敷き込んでいます。家中をすっぽり断熱材で覆う外張り断熱方式に対し、各階を断熱材で覆う形を取っています。
暖房は個別部屋毎の対応となります。

これだけ暖かい静岡の地では、家中暖房する必要を感じている人はおそらく少ないと思います。
実際私達が建てた高気密高断熱のお宅は全館暖房をランニングコストの関係でもったいないと使っていないお宅ばかりです。この地方です、真冬の夜ですら、平気でトイレに行けるほどの暖かさなのですから。

さて、ここで科学的にお話しすると、熱貫流率は熱貫流のしやすさを表します。

熱貫流率が小さければ小さいほど壁の断熱性能が高いことになります

ちなみに熱伝導抵抗とはその材料の厚さδをその材料の熱伝導率λで割った値δ/λです。

壁の熱貫流率を計算するときその壁の熱伝導抵抗を計算します。
壁の熱伝導抵抗はその壁を構成する材料の熱伝導抵抗の合計値となります。

すなわち、同じ断熱材を同じ厚さだけ使えば、壁のどの部分あっても、壁のどちら側にあっても壁の熱貫流率は変わらない。断熱性能は変わらないと言うことになります。

外張り断熱方式と、充填断熱方式で同じ材料で同じ厚さを使えば断熱性能に違いは無いのです。
簡単にはこのような話になります。(細かくは間柱が木材で断熱材と熱伝導抵抗が違いますから正確には少し異なります。)

外張り断熱方式は、寒い地方では全館冷暖房するに当たって有用な工法であります。それは確かのことです。

この地方では費用対効果を考えると、断熱という観点からはもったいないと言わざるを得ないと考えます。
ちなみに、熱貫流率に差がないので、両者でクロス面等の室内表面結露の生じやすさにも影響は起きません。

実は壁内結露対策では別の側面を持ちます。また後日の話とします。

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